人生を変えた出来事—兄
- Admin
- 2018年3月10日
- 読了時間: 3分
26才の時に、3つ上の兄を亡くしました。
「可愛い妹」としてずっと可愛がってくれて、小さい頃には兄オリジナルの私の歌を作って歌ってくれたくらいでした。笑
大人になっても、私があまっちょれたこと言ってると叱咤激励してくれたり、
親と喧嘩をするといつも助けてくれたり、
心のこもった贈り物をふとくれたり、
心に邪念がないというか、とても真っ直ぐ心の優しいお兄ちゃんでした。
と同時に、私が覚えてるお兄ちゃんはいつも苦しんでいました。
引きこもりも三年くらいしたし、頑張っても頑張っても学校がバイトが友達関係がうまくいかなくて、辛そうでした。
亡くなる1−2年前になって初めて病名をつけられました。
「広汎性発達障害」


ただ、一見普通なのでグレーゾーンと言われることも多く、
うちの兄もまさに、二十年以上気づかれず病院でも診断されず過ごしてきました。
学校や会社で「なんかコミュニケーションがちょっとズレてる?おっちょこちょい?」っていう人一人くらい居ませんか?
偉人、有名人なども発達障害の人は沢山いるそうです。
ビルゲイツ、スティーブ・ジョブス、日本だと栗原類、黒柳徹子なども公表していますが、
自分の能力を活かせる仕事についていて周りの理解があれば普通に生きていけます。
兄はずっと苦しんでいました。
「なんで頑張ってるのに認めてもらえないんだろう?」
「なんで普通の人みたいにうまくできないんだろう?」
「こんな失敗ばかりして生きてる意味あるの?」
「こんな弱っちくて生きてる意味あるの?」
別に障害とか関係なく多くの人が、人生で一度はきっと
自分のできなさにガッカリしたり、自分の価値を疑ってしまったこととかって思ったことありますよね。
兄は、それをずっと感じてた想像すると、、、、。
兄は兄なりに、200%頑張っていました。
それが世間の100%には満たなかったのかもしれないし、少し周りに迷惑をかけることもあったかもしれません。
でも、少し弱い所があるのは誰も同じだし、そんな弱さも個性のうち。
一番大切なのは、「皆産まれてきたまんま、そのまんまで素敵だし、そのまんまで認められて愛されるに価するんだ」ってこと。
まさに「みんな違って、みんないい」なんです。

けど、毎日となると簡単ではないですよね。
診断される前は、私も兄のことを理解しきれず長い間近くで見ていて、もどかしい思いもあり、
「なんでもっとうまく出来ないんだろう??」って思ってしまった時もありました。
ずっと後悔していました。
最後に話していたのは私だったのに。
私は兄の一番の友達だったのに、もっともっと応援してあげたらよかった。
もっと親身に話を聞いてあげればよかった。
(日本語じゃ言いずらいけど)もっとはっきり「お兄ちゃんはそのままで素敵だよ!」って言ってあげればよかった。。。。。。
大切な人を失う経験は、私だけがしている訳ではないし、
(出来るだけ多くの人がこんな経験しないことを願っていますが)
時間が経ったら受け入れられると言われましたが、
不思議なことに心の痛みには「慣れ」はするけど、痛みはその日から全く変わらないんです。
今でも一瞬で涙出ます。
でもこの痛みに悲しんでいるだけでは、兄に申し訳ないので。
今の私がこんなに人生を楽しめているのは、兄からの真っ直ぐな愛情を沢山もらって育ったからなので。
この経験から学ばせてもらったことを、少しでも伝えたいなと思ったのです。
障害でも障害じゃなくても、一人一人違う弱さや凸凹があるのは当たり前。
友達を、同僚を、家族を、パートナーをその人そのまんま受け止めて愛してあげれる人間でいたいなと。
これが三つ目のターニングポイント、でした。
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